著名な心理学者である河合隼雄氏がフィリピンの文化を論じている文献を見つけました。
ハッと気づかされることが多く、たいへん参考になる論考です。
少し長いですが、何回かにわたって引用させていただきたいと思います。
河合氏は他の国の文化を語るにあたって重要だと思われる「母性原理」と「父性原理」、「外向」と「内向」2つの軸を用いてフィリピンの文化を論じています。
この2つの軸を用いて仕分けすると、河合氏の考えではフィリピン文化は「母性的」かつ「外向的」に分類されるとのことです。
★「母性」と「父性」とは
父性原理は「切断すること」
母性原理を「包含する」
ことによってその機能を示す。
⚪︎母性は全てを良きにつけ、悪しきにつけ、つけ包み込んでしまう。
一方ですべての子供を没個性的に平等化ししまう。
⚪︎父性は子供を良い子と悪い子などと分割し、その強い切断の力によって子供を厳しく鍛えてゆくものである。
西洋の個人主義はこのような厳しい鍛錬を経て作り出された、各人の自我の確立を土台としている。
このような観点から見るとフィリピン人は日本人よりはるかに母性原理の強い生き方をしていることに気付くと!(;゜0゜)
その2に続く!
参考文献 河合隼雄 「中空構造日本の深層」
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